研削加工とは?種類や特徴を基礎から徹底解説!

その他金属加工の基礎

2021/02/26

「研削加工って何だろう」「切削加工と何が違うの」と疑問をお持ちの方も多いと思います。研削加工とは、砥石を高速回転させて金属を削り取る加工方法の一つで、非常に高精度な加工が行えるという特徴があります。この記事では、以下の6つについて解説を行います。 研削加工の基礎だけでなく、砥石のトラブル事例や対処法についてもご紹介しますので、実践での活用や外注する際の目安として参考にしていただければと思います。

研削加工とは

研削加工とは、研削砥砥石を高速回転させ、金属を削り取る加工方法のことです。

非常に高精度な加工を行うことができる為、主に切削加工後の仕上げとして用いられることが多く0.1ミクロン単位の公差で、寸法精度を仕上げることもできます。

切削加工との違い

切削加工とは、ドリルやエンドミル等の切削工具を使用して、穴あけや面削りを行う加工のことです。複雑な形状を比較的短時間で加工でき、切削工具を使い分けて仕上げ加工まで行うことが出来ます。

 

切削加工についてはこちらへ
>切削加工とは?加工のプロが基礎から実践的なポイントまでご紹介

 

一方、研削加工はダイヤモンドホイールやCBN砥石を被削材に押し当てて、表面を少しずつ削り取っていく精密加工です。

切削と比較して一度の加工での除去量が小さいため、切削加工と比較してさらに寸法精度や面粗さが細かくなります。主に高精度な仕上げ加工として採用されています。

どちらも不要な部分の除去加工ですが、加工方法と精度に大きな違いがあります。
目的とする製品の形状や、要求精度により使い分けがなされています。

研削加工の種類

研削加工といっても被削材の形状や目的により研削方法や設備が異なります。
ここでは代表的な4つの加工方法についてご紹介致します。

平面研削


一般的に平研(ひらけん、へいけん)と呼ばれ、研削加工の中でも最も良く使用されている加工です。研削盤のテーブルに被削材を固定し、円形の砥石を高速回転させ、砥石外周で平面の上を滑らせるようにして研削します。一般的に、テーブルの往復運動により加工送りを行います。

円筒研削


円筒上の被削材の外周を研削する加工で、被削材は両センタで支持され旋盤と同様に回転運動が与えられます。 円形の砥石も同様に回転するため、砥石と被削材両方が回転した状態での研削となります。
砥石もしくは被削材を軸の長手方向に平行移動させ加工することをトラバース加工、砥石を軸径方向へ移動させ加工することをプランジ加工と呼びます。
研削盤によっては、テーブル側が可動し送りを行う設備もあります。

内面研削


被削材の内径より小さい砥石を使用して、被削材内径の研削を行います。
内面研削盤には普通型とプラネタリ型、2種類存在します。

普通型は、トラバース加工とプランジ加工のみを行う方式です。
この仕様の設備が広く普及しており、被削材の回転に対して砥石の負荷が一定に保たれるため、加工精度は高くなります。

一方プラネタリ型は、上記動作と併せて被削材の内径に沿って砥石が遊星運動し、ヘリカル加工を行う方式です。
被削材が大型の場合や、偏芯である場合に採用される加工方法ですが、普通型と比べて加工精度は劣ります。

センタレス研削


回転する研削砥石・調整砥石と固定されたブレードの3つで円筒状の被削材を支持し、調整砥石が研削砥石方向へ切り込むことにより研削が行われます。
被削材はフランジ等で固定せずフリーな状態であるため、加工物の脱着が不要で、軸の長手方向への連続送りが可能となります。
また、3点で被削材を均等に支持する為、たわみがなく均一に仕上がります。

研削加工のメリット・デメリット

メリット

  • 高精度な加工ができる
  • 表面粗さよく  仕上げることができる
  • 合金や高硬度材など硬い被削材でも加工が可能
  • 金属だけでなセラミックも加工できる

 

研削加工は、精密な寸法精度だけでなく、表面粗さも向上させることが可能です。
そのため、摺動面に使用される部品は摩擦抵抗減少のため、研削加工を行うケースが多いです。
また、砥石の自生作用により切れ味を維持しながら少しずつ削りとっていく為、硬い被削材も加工可能となっています。

 

デメリット

  • 加工時間が非常に長い
  • 直角を出さなければいけない場合、定期的に砥石の形状を整える必要がある
  • 研削についての専門知識や技術が必要

 

砥石を高速回転させて被削材を少しずつ削り取っていくため、切削と比較して加工時間は長くなります。また、砥石のトラブルによりツルーイングやドレッシングなど砥石の調整作業も発生する為、専門的な知識が必要です。

砥石のトラブル

高精度な加工が可能な研削加工ですが、砥石ならではのトラブルも発生します。

 

目詰まり
目詰まりとは、砥石表面の砥粒の間に、スラッヂ上の切りくずが詰まることにより切れ味が悪くなる現象です。この場合、砥石の自生作用が働かず被削材にうまく砥粒が当たらない為、加工効率が著しく低下します。また、摩擦抵抗の増加により、加工面が高温となり、研削焼けやビビリの原因にもなります。

 

目つぶれ
目つぶれとは、砥石の自生作用が働くほどの負荷がかかっていない等の原因で、砥粒のみ削れ、表面がつるつるになる現象です。目詰まり同様、研削焼けやビビリの原因にもなります。この場合、極端に切れ味が低下している為、ドレッシングにより深めに目立てを行い、自生作用が発生するように研削負荷を調整することが必要となります。

 

目こぼれ
目こぼれとは、加工負荷に対して砥粒結合剤の保持力が低い等が原因で、砥粒が脱落してしまう現象です。通常、砥石は表面に突き出ている砥粒の先端から徐々に摩耗することが望ましいのですが、砥粒そのものが負荷に負けて脱落してしまうと切れ味が極端に低下し、工具寿命も短くなります。
この場合、研削負荷の調整、若しくは結合剤の変更が必要となります。

砥石の調整作業

研削加工のトラブルを解消するために砥石の調整作業が必要となります。

 

ドレッシング
ドレッシングとは、砥石の切れ刃の目立てを行うことです。砥石は、大きく分けて砥粒、気孔、結合剤の3つで構成されます。被削材を削る役目を担っているのが砥粒で、砥粒を結合剤で固めたものが砥石です。砥石は使っているうちに、被削材と共に削られ表面が脱落しますが、削られた下からさらに新しい砥粒が出てきて切れ味を維持しています(自生作用)。しかし、被削材の種類によっては、潤滑油と混合した粘り気のある切りくずが発生し、研削速度に自生作用が追い付かず、目詰まりや目つぶれにより、研削精度が維持できなくなることがあります。ドレッシングによる目立てを行うと、砥石表面に切れ刃が復活し、元の切れ味に戻るということです。

 

ツルーイング
ツルーイングとは、砥石の形状を整えることです。前述したとおり、砥石は被削材と共に削れたり、脱落したりする為、使っているうちに真円形状ではなくなります。真円形状が崩れると、砥石回転中に振動が発生し、ビビリの原因となります。また、直角面の研削等で、砥石のピン角が必要な場合は、砥石が摩耗することにより目的の精度を出すことが難しくなります。ツルーイングで砥石の形状を整えて、振れ抑制と砥石形状の回復を行うというわけです。ツルーイングは、新品の砥石を取り付けた時の振れ取りとしても使用されることもあります。ドレッシングと混同されることも多いですが、目的が違う為注意をして下さい。あくまでツルーイングは形状を整えることが目的であり、ドレッシングは切れ味を維持することが目的です。

まとめ

以上が、研削加工の基礎知識となります。研削加工は高精度な加工が可能ですが、その為のノウハウが必要となります。専門的知識や技術を持ったプロにお願いすることが望ましいでしょう。

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