ステンレスの種類と特徴、加工技術について解説!

その他金属加工の基礎

2020/01/09

さびにくい、熱に強い、硬いことが特徴のステンレスですが、一般的に加工は難しく、特性を理解したうえで加工をする必要があります。 ステンレス加工を考えるうえで、加工方法や種類について知っておくことは非常に大切です。ここでは、具体的にどのような加工方法があるのか、解説していきたいと思います。

  1. ステンレスとは?種類や用途について
  2. ステンレス加工の種類
  3. ステンレス加工の事例
  4. まとめ

ステンレスとは?種類や用途について

ステンレスは、一般的に加工が難しい金属だと言われています。まずは、以下のようなステンレスの特徴を理解したうえで、何ができるのか考えていきます。

名称 SUS430 SUS304
種類 フェライト系 オーステナイト系
耐食性
強度
値段 普通 高価

ステンレスの種類

ステンレスとは鉄にクロムやニッケルを一定の割合で混ぜた合金のことで、耐食性(さびにくさ)があり、耐熱性や強度なども鉄や鋼より高くなります。また、種類により磁性の有無があるなど、クロムやニッケルを混ぜる割合によって、性質や表記が異なります。

ステンレスは種類により、SUS~といった表記をしますが、多くの種類があるステンレスの中で、よく使われているのは「SUS430」と「SUS304」です。
SUS430は「フェライト系」の代表的なステンレスとなり、対してSUS304は「オーステナイト系」の代表的なステンレスとなります。また、フェライト系というのは、熱処理をしても硬化しないもの、オーステナイト系は熱処理をすると軟化するものというような特徴があります。

SUS430に代表される「フェライト系ステンレス鋼」はクロムのみが含まれており、磁性があります。SUS304に代表される「オーステナイト系ステンレス鋼」はクロムとニッケルが含まれており、磁性はありませんが、加工方法により磁性を持つものもあります。磁性を帯びているものは、冷蔵庫のドアパネルやIH対応の鍋などに使われます。
また、クロムのみのSUS430よりも、クロムとニッケルが含まれるSUS304の方が、耐食性、耐熱性、強度ともに優れているため、高価になります。

ステンレスの用途

ステンレスは耐食性と耐熱性に優れていることから、スプーンやフォーク、洗濯機などの家庭で使うものから、サッシや手すり、屋根、エレベータなど、私たちの暮らしを支える多くの場所で使われています。

ステンレス加工には、切断など様々な加工法が存在し、目的によって手法や使用する機械が異なります。次の項では、具体的なステンレスの加工方法について説明します。

ステンレス加工の種類

ステンレス切削
ステンレスの加工方法には様々な種類がありますが、主に切断、曲げ、溶接、切削に分かれます。それぞれの加工方法の特徴について解説します。

切断加工

シャーリングマシンや、タレットパンチなどの機械を使い、必要な大きさや寸法に応じてカットを行う工程です。ステンレスは硬度の高い金属であるため扱いにくく、切断は後の工程のための準備でもあるため、加工者の技術が反映されやすい工程となります。
近年では高速かつ高精度で加工を行える、レーザー切断機を使用する工場も増えてきました。

曲げ加工

曲げ加工を行う場合は、あらかじめスプリングバック(曲げた後に、変形が若干元に戻る現象)を見込んで加工を行う必要があります。ステンレスは伸びやすいため、特性を把握した加工が重要です 。

溶接加工

ステンレスは大まかに分けて、先に紹介したオーステナイト系、フェライト系の他に、マルテンサイト系、二相ステンレス系があり、それぞれ溶接特性が異なります。
比較的薄い板厚の溶接であれば、TIG溶接で可能ですが、中厚板や厚板の溶接については、ステンレス鋼溶接技術者による適切な溶接が推奨されます。

切削加工

穴をあけたり、溝を掘ったりなど、求める形に削り出す加工です。
ステンレスは一般に難削材とされており、切削によって加工硬化や歪を生じる場合もあります。切削は素材の剛性や熱変性などに影響を受けるため、加工者の技術や経験が生かされる工程です。旋盤やボール盤、フライス盤、マシニングセンタなどの機械を、用途によって使い分けます。

ただし、ステンレスはその特性上、他の金属に比べて加工が難しいと言われています。その理由は、加工する方法によっては硬くなってしまうという性質があるためで、これをマルテンサイト化と言います。

例えば、プレス加工するときに強い衝撃を加えられたり、溶接後に急速に冷えたりすることでもマルテンサイト化が起こってしまいます。これによって、その後の穴あけ加工や切削加工がしにくくなってしまいます。そこで、ステンレスが急激に冷えるのを防ぐために、焼きもどしを行うことで、マルテンサイト化を緩和させます。いくつかの工程に分けて、温度調整を行っていくため、難しい作業になります。

また、溶接の場合は、急激に温度が下がることによってステンレスが割れてしまうこともあります。そのため、急激に冷やさないような熱処理をする必要があるなど、加工者の技術やノウハウが必要になるケースが多いことから、一般的にステンレス加工は難しいと言われるのです。

ステンレス加工の事例

ステンレス加工事例
加工によってどのようなことができるのか、イメージがしやすくなると思いますので、ステンレス加工の事例についていくつか紹介します。

作業台や流し台など

一般家庭の台所や飲食店のキッチンにある、ステンレスの作業台や流し台のようなものが加工事例としてはわかりやすいと思います。ステンレスの切断、曲げ、溶接など、様々な工程により作成されています。

金具やフレームなど

工場のコンベアやスライサーに使用されるフレーム、小物などに使われる金具など、様々な大きさに対応して加工することもできます。

カバーや筐体など

医療・医薬関係の製造工場や食品工場で使用される操作盤などの筐体や、カバーでもステンレス加工は行われます。耐食性や強度だけでなく、衛生性が求められる環境でもしばしば使われます。

まとめ

ステンレスまとめ
ステンレス加工は、加工方法によって注意すべき点が多いため、ステンレスの特性をしっかりと理解しておかなければなりません。

また、自前での加工は難しい部分が多い素材でもあります。ファクトリーエージェントであれば、業者選びや相見積もりが簡単にできるサービスですので、発注業務をスムーズに行うことが可能です。

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