プレス加工とは?その他の金属加工との違いなどプレスの基礎を専門家が解説します!

その他金属加工の基礎

2020/01/10

金属の加工方法1つであるプレス加工は、自動車、スマートフォン、アルミ缶など私たちの身の回りにある金属部品の大量生産に最も適した加工です。ただプレス加工にはいくつかの種類があり、メリットもデメリットもあることから、「自社が求める部品にプレス加工が最も適しているのか」、「どんなプレス加工メーカーに依頼すべきなのか」を見極める必要があります。そこで、この記事ではプレス加工の基礎から選定方法まで、金属プレスの専門家が徹底解説します。 この記事では、以下の4つの解説を行います。

プレス加工とは?

プレス加工の依頼を出す場合、どの事業者がどのような加工を手掛けてきたか、どのような製造法を得意としているかを知ることが重要になります。

鋼や銅、アルミニウムなどの鋼板に、金型を非常に大きな力で押し当てることによって、鋼板を変形させるプレス加工では、製造したい部品に応じたプレス機械が必要です。

自動車のボンネットなどのような大型のものだと、数千トン以上の大きな力が必要な大型プレス機が使われます。また、半導体パッケージの内部配線として使われるリードフレームなどでは、超精密なプレス機が必要になります。このように、製造したいものの大きさと、事業者の持っているプレス機の相性の問題が一つあります。

さらに重要な要素が金型です。自動車部品などを加工する場合は、大型のものやプレス加工しづらい材料の部品などが多く、スマートフォンなどに搭載されるような精密な部品であれば数ミクロン単位(1μは0.001㎜)のものがメインになる場合が多くなります。

 

このように、プレス加工を行う企業が持っている設備を把握することが、良い製品を製造する重要なファクターとなります。

プレス加工の種類

また、プレス加工は目的によって加工方法が異なります。代表的なものだと、せん断、曲げ、絞り加工などがあります。以下にそれぞれの特徴を紹介します。

・せん断加工

パンチ(雄型)とダイ(雌型)と呼ばれる金型を用いて、鋼板などの板材を切断、分離したり、打ち抜いたりする方法です。自動車や精密機械の構成部品に使われるものが多くあります。

・曲げ加工

金型を使い、鋼板をVやU、L字型などの任意の形状に曲げる加工です。自動車のボディなども曲げ加工の一種で、プレス加工で代表的なものです。

・絞り加工

鋼板をパンチとダイの間に挟み込んで、圧縮力や引張り力を加えながら、パンチやダイの形状に沿って容器のようなものを作る加工方法です。1枚の鋼板を伸ばして加工するため、溶接などが不要で、液漏れなども防げることから、電池ケースなどが代表的です。

金型の種類

製造する部品や生産性などによって必要な金型も異なります。主にプレス金型には3つの種類あります。

・単発型

最もシンプルな金型構造で、1回のプレスでせん断、曲げなど1つの機能のみを行います。金型の構造もいたって簡単なので、製作費用も安く済み、単純な形状や小ロットの部品に適しています。

・トランスファー型

異なる工程の単発型を複数並べ、自動で鋼板を移動させていく搬送機構を持ちます。順送に比べ歩留まりもよいのもメリットです。また、単発型の集まりなので、大きく形を変えていく必要のある部品などに適しています。

・順送型

1つの金型で曲げ、絞り、せん断などを行います。複数の工程を一つの金型で行うので、工程集約が図れます。一方で、複数の工程を1つの金型で行うので、金型は比較的大きく、複雑にもなるので、高価にもなります。鋼板を少しずつ、金型の中に順に送っていくため、順送金型と呼ばれます。

メリットとデメリットは?

プレス加工のメリットは何といってもその量産性の良さにあります。一度金型を作ってしまえば、金型とプレス機械が壊れるまで延々と部品を製造することができます。ですので、何十万、何千万個と同じ形状の部品を作るには最適な加工方法です。コストも大きな魅力です。例えば、金型費が1000万円でも、1000万個作れば1個たったの1円でできるわけです(プレス機や材料費は別)。また、金型を作り、プレス機の条件設定さえすれば、機械が自動で生産するので、職人技も不要で、高品位な部品を安定生産できることも大きな魅力です。

一方でデメリットの1つは、初期投資のコストの高さです。大型プレス機では数億円の設備投資が必要ですし、金型も高額なものでは数千万円ということもあります。また、要求される高精度な金型を作ったり、早いサイクルでプレスできたりする金型を作り込むのに、数カ月以上要することもあるため、立ち上げまで時間が掛かることもデメリットと言えるでしょう。

また、ランニングコストでも考慮が必要です。大きな初期投資に対し、長い間プレス加工を行い大量生産できれば、時間もコストも回収できますが、製品のライフサイクルが早かったり、急遽生産中止になったりした場合には、その投資が無駄になる可能性もゼロではありません。

その他の金属加工との違いは

プレス加工はあくまで金属加工の一種であり、他にも様々な加工があります。求める部品によって適した金属加工があります。その一例を紹介します。

・板金加工

金属の鋼板に色んな形状の穴をあけたり、切断したり、折り、曲げなどを行います。プレスの曲げ加工と重複する部分はありますが、人の手による作業や、板金加工機使ってもプレス加工のような特別な金型が必要ないので、小ロット生産や受注生産に適しています。

 

・切削加工

マシニングセンタなどの工作機械で、切削工具を使い、金属のブロックを削り出して製品にする加工方法です。プレス加工に比べ、加工の自由度は高くなりますが、一品ずつ加工していくため、量産性の面では劣ります。また、プレス加工で成形した部品を切削加工し、最終製品に仕上げていくことあります。

 

・鋳造

金型を使った金属の造形方法の1つです。様々な方法がありますが、高温に溶けたアルミニウムなどを金型に流し込み、冷やすことで任意の形状を作ります。造形の自由度の高さと、大きなものに対応できるのが特徴です。なかでも、金型に流し込んだ後、圧力を加えたものをダイカストと呼びます。高い寸法精度が得られ、薄肉で複雑な形状が作れるため、エンジンやトランスミッションなどに適しています。ちなみに、エンジンブロックなどはダイカストで造形後、切削加工を行い、最終部品に仕上げていきます。

プレス加工でできるもの、得意なものは?

プレス部品を扱う業界団体の日本金属プレス工業協会によると、金属プレス部品の需要先の8割以上が自動車用とされていることからも、自動車部品が最も得意と言えるかもしれません。

もちろん、精密分野でも不可欠な技術です。スマートフォンの内部に組み込まれている、電子部品などでも精密プレス加工技術が生かされています。

出典:株式会社ヨシヅミプレス

ほかにも、ジュースなどのプルトップなども順送金型でプレス加工されています。

まとめ プレス加工の依頼時の注意点と依頼先のポイント

プレス加工を依頼する上で、いくつか留意すべきポイントがあります。まずは、プレス加工メーカーの仕事が分業されてるかどうかを把握しましょう。自ら金型を作り、プレス加工も行い、トータルでサポートできるプレス加工メーカーもあれば、金型を外部の専業金型メーカーから購入するプレス加工メーカーもあります。また、金型を発注側で手配して、プレス加工メーカーに供給し、プレス加工のみを請け負う企業などもあります。

それぞれの形態によって、コストや納期、サポート体制が異なりますので、自社の状況なども踏まえて見極める必要があります。

例えば、自社に全くプレス加工の知見がない場合は、トータルでサポートしてくれる企業がいいでしょうし、金型のノウハウがあるならプレス加工のみの企業のほうがいいでしょう。また、必要とするプレス部品が複雑なのか、簡単なのかなども考慮する必要があります。

そのうえで、発注依頼先が過去にどのようなプレス加工を手掛けてきたのか、得意なサイズや業種、何台のプレス加工機を所有し、どのくらいのロットで供給してもらえるのかなど調査することが大切です。

こうした悩みをすべて解決してくれるマッチングサイトがファクトリーエージェントです。ファクトリーエージェントでは、3,000社以上の登録企業から、プレス加工のスペシャリストがベストなパートナーを選定します。しかも、1回の依頼で3社程度からの見積書が届くなど、コストや納期、サービスなど比較しやすいのが特長です。

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