切削加工とは?加工のプロが基礎から実践的なポイントまでご紹介

その他金属加工の基礎

2020/05/14

切削加工1

切削加工とは、機械を使用して金属などを削る技術です。 ただし、削るといっても穴を開けたい時や表面を削りたい時では、加工する工具や加工方法が異なります。また、材料の形状・サイズによって、旋盤やフライス盤、マシニングセンタなど、加工に用いる機械も変わってしまいます。 本記事では、以下の4つの項目に分けて、切削加工の基礎知識や活用法について徹底的に解説します。

切削加工とは

金属などの材料に工具を用いて、穴をあけたり削ったりする加工法のことを切削加工といいます。その中でも代表的な加工方法や、切削加工に用いる工作機械についてご説明します。

切削における基本的な加工方法

基本的な加工方法は「外形加工、内部加工、穴開け加工、ネジ加工、板材の抜き加工」などが挙げられます。

外形加工
外形加工とは、文字通り
外側を削り、形作る加工方法です。

フライス盤の平面削りや側面削り、旋盤では円柱形の材料の側面を削る外径切削と、材料の端面を削る端面切削などがそれにあたります。

内部加工
内部加工は、外形加工とは反対に材料の内側を加工します。
主に穴内部の加工が多く、穴開け加工で開いた穴を広げる中ぐり加工や、完成バイトでのキー溝の加工などがあります。

穴あけ加工
穴あけ加工はドリルを用いて材料に穴を開ける加工法です。
ドリルでの穴開けは精度が高くないので、穴の寸法の精度を出すときには内部加工で仕上げを行います。

ネジ加工
ネジ加工は旋盤では雄ネジと雌ネジ、フライスやマシニングセンタでは雌ネジの加工が可能です。

また、旋盤ではそれぞれのネジ用のネジ切りバイトを用いて加工し、フライスやマシニングセンタではタップという工具で加工します。

抜き加工
切削加工における抜き加工とは、板材に対し一度の段取りで外形や内形を加工し、最後に最外周部を加工して抜き取る加工方法です。
プレス加工のように一気に打ち抜く方法とは別物で、NC加工で行うので段差などを作れるという大きなメリットがあります。
プレス加工とは違い型が不要ですが、プレス機での抜き加工よりも加工時間が大幅に長くなってしまい、単品としての製造コストは高くなるというデメリットがあります。

切削加工で使用する機械

続いては、ここまでご説明した加工が可能な工作機械についてご紹介します。

切削加工には大きく分けて2種類の加工方式があり、回転させた材料に工具を当てる方法を旋削加工、材料を固定して工具を回転させる方法を転削加工といいます。

その中でも代表的な工作機械、旋盤とフライス盤について詳しくご紹介します。

旋盤は旋削加工に使用する代表的な工作機械で丸物加工を得意とします。一般的に旋盤というと汎用旋盤のことを指しますが、数値制御装置を付け、プログラムでの加工を可能にしたNC・CNC旋盤や、重量のある材料をより安定して加工できる立旋盤などがあります。

汎用旋盤は加工前の段取りが容易なので、完成した部品を機械に取り付ける際に不具合があった場合、追加工がスムーズに行えます。また、汎用旋盤は測定と切削を交互に行えるので、プログラムで動くNC・CNC旋盤よりも加工中の精度の確認がしやすく、精度調整もしやすいです。

一方、製品の精度のばらつきや加工時間はオペレータの熟練度に依存するため、一定の品質を保ちながら大量の加工を行う場合には、NC・CNC旋盤を利用することが一般的です。

フライス盤は回転した工具で加工する転削加工を行う工作機械で、基本的に角物加工をすることが多い機械です。汎用フライスとして多く使われているのは、立型フライス盤という立体素材の加工に適した機械です。
その他にも主軸が地面に対して水平についている横型フライス盤や、歯車やドリルなどの複雑な加工もできる万能フライス盤などがあります。

汎用フライス盤も旋盤と同じように段取りが容易な機械のひとつです。特定の面を数mm削ったり、精度良く均等配の穴をあけるなどの加工を得意としています。しかし、違う面を加工するにはその都度段取りを変える必要があり、加工する面が多い製品の加工には準備のための時間がかかってしまうデメリットがあります。

また、フライス盤と同様の加工ができる機械の中にマシニングセンタという機械があります。
マシニングセンタは複数の工具を自動で交換することができ、プログラムを用いた加工では手動で難しい複雑な加工も可能です。

そのマシニングセンタの切削加工と旋盤での旋削加工を1台の機械で可能にしたのが複合加工機です。
1台で様々な加工が可能なため段取りなどの工数を大幅に短縮することができ、複雑な加工ができるので様々なメリットがあります。

切削加工の他加工法のアドバンテージ

先述しているように切削加工とは、旋盤やフライス盤、マシニングセンタといった工作機械を用いて、金属を削り目的の形状に仕上げていく加工方法です。大きな部品であっても、機械の加工エリアに収まるサイズであれば厚みや形状が複雑な形状であっても加工することができます。

板金加工やプレス加工のような材料厚みによる制限はほとんどありません。

公差0.001mmなどの精密な加工が可能であるため、コストと精度の両立のために板金・プレスやダイキャストで製作した製品の最終工程に利用されることも多いです。

刃物の相性や主軸の加工速度を考慮することで加工可能な材料は鉄やステンレス、アルミ、銅、真鍮、樹脂など多岐にわたります。

加工のための型は必要ないため、図面あるいは加工用のNCコードを用意すれば材料からすぐに加工を開始できることもメリットとして挙げることができます。

切削加工でできるものと設計ノウハウ

切削加工で作ることができる部品は、加工機によって大きく異なります。

例えば旋盤加工では棒状のシャフトやボス、ボルト、カラーをはじめ、筒などの丸い形状を加工することを得意しています。大きいものであれば電車の車輪から小さいものになると時計の部品まで、旋盤は多くの部品加工で活用できます。

フライス加工では、部品の設計をする際、扱う機械の得意・不得意な形状があることを理解してデザインすることが重要です。

また、材料からの削り量を小さくできることは加工時間の短縮に直結します。加えて、一般的に販売されている工具のサイズに合わせた設計にすることで特別な工具を用意する必要がなくなり、製作の納期短縮とコスト削減が期待できます。

扇風機の羽根のような複雑な形状や多面の切削加工を実現することができる5軸加工については、加工時間が長く、加工コストが高くなる傾向があります。そのため、製造コストを抑えるためには、旋盤やフライス盤、NC(一般的な3軸加工機)などで加工ができる形状になるよう設計することがポイントになります。

切削加工依頼時の注意点と依頼先のポイント

旋盤やフライス盤、3軸のNC加工機は多くの加工会社が所有していますが、会社毎に得意とするサイズや材料が異なります。時計の部品のような精密部品の加工が得意な会社では1mを超える大型部品の加工に対応することはありません。逆に数メートルの長いシャフトの加工を得意としていて、小型部品の製造が難しい会社もあります。

材料については鉄やステンレスなどの鉄系材料の加工を主とする会社の場合、アルミニウムや銅、真鍮などの非鉄金属の加工に対応しない場合があります。これは所有している加工機で「対応できる・できない」という話ではなく、各会社の強みを活かした事業戦略によるものです。このため、切削加工を依頼する際には、その部品の加工に対応できるかどうか、図面や3Dデータをもとにまずは加工会社に相談する必要があります。

中でも複雑形状加工が可能な5軸加工機は導入していない企業も多く、依頼先に加工に対応できる機械の有無を確認する必要があります。

また、機械によって稼働域が違うので、中型〜大型の工作機械の軸のように長いものになると加工できる機械が限られます。

依頼する際には、まず加工したい形状や、どのくらいのサイズの製品を加工することができるか確認をしましょう。設計図に過剰な公差指定があると、加工を断られたりかかるコストが変わってしまう可能性もあるので、不要な公差指定は除きましょう。

会社によって得意な加工は異なります。各会社にいる作業者の得手不得手もあるので、どの加工会社が求める加工を得意としているかで依頼先を探すと良いでしょう。依頼する加工に適した企業に依頼しないとコストが高くついたり、クオリティーも求めているものより低くなってしまうかもしれないので、以上の点を気をつけましょう。

まとめ

一口に削るといってもその方法には、様々な種類があります。丸物加工であれば旋盤を、角物加工であればフライス盤を用いて加工をするように、それぞれの加工に適した工作機械を使用します。

また、穴開け加工をする場所が多いときは、汎用機を使用するよりもプログラムで動いてくれるマシニングセンタの方が適していたり、加工箇所の多さよって使用する機械も変わってきます。

設計する際にも工作機械の特徴や、可能な加工方法を知っているだけで製造コストを削減することができるので、基礎的なことだけでも覚えておくと良いでしょう。

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